『Black The Fall』の評価:パズルゲームではありません!
このゲームはパズルゲームではない!
謎解きのギミックを探すところから始まったりと
もはや、パズルを見つけるゲームになっている
それに、主人公の能力を考えれば、通れそうな場所も通れなかったり
ゲームのデザインや、キャラクターの設定も雑だったりする
これは、設定の甘さや、デザインのつたなさ
とてもパズルゲームとしては、お金を出して買おうとは思わない
「なんだ、文句ばっかりじゃないか」と思われるだろうが
最初に書いたとおり、これはパズルゲームとしてみてはいけない
結論をいうと、これは俗にいう”雰囲気ゲー”そのものだった
調べてみると、そもそも作者が伝えたかったのは、どうやら世界観のほうだった
『Black The Fall』:世界観と考察
開発元であるSand Sailor Studioがなにを表現したかったか
検索してみると、Unityのサイトにインタビュー記事があった
「ルーマニアの共産主義は、歴史資産価値がある」というのが、デザインの元になったらしく
『Black The Fall』のなかで、恐怖、抑圧、圧政などを表現したそうだ
作中、闇に包まれているのも、それらを表現したかったと書かれている
ゲーム内は、全くの暗闇というわけではなく
街に出れば、街頭や、炎など灯りがともる場所がある
![](https://cdn.akamai.steamstatic.com/steam/apps/654540/ss_4e49e77189a29902e3678a155a2e0f7e04c401db.600x338.jpg?t=1500299643)
これは、生きようとする希望を表現したもの
この対比を、ゲームの雰囲気にいかしたと記事にある
では、プレイヤーがそれを感じとれたのか
たしかに作中、暗い施設内から、外に出たときの開放感はあった
暗いところから、生命が誕生したように、物語をとおして、それは表現されてる
ほかにも、ゲームの序盤を過ぎたあたり
犬のような(4足歩行かどかは定かではないが)ロボットが相棒になる
見た目は、いい感じに可愛くないが
囮になってくれたり、足場になったり、パズルを解くには欠かせない相棒になる
作者の表現したかった”抑圧から脱出するための生きる希望”
しかし、”生物は共存しないと生きてはいけない”
“他者と関わることは、さけられない”というテーマもあるのだろうか…
そんな深読みをしてしまう
ここからネタバレになるが、終盤ではその相棒を弾にして壁を突き破るギミックがある
「いや、打ち出すんかーい!」と言いたくなるが、他者を利用するのも自然の摂理
もはや終盤では、生きるのにも必至である
『Black The Fall』:感想・まとめ
![](https://cdn.akamai.steamstatic.com/steam/apps/654540/ss_fd553534ec9920bb5a40bdd366e558b1dad6b626.600x338.jpg?t=1500299643)
「fall」を辞書で調べると、崩壊、没落、衰退を意味するらしい
直訳すると、”暗黒の崩壊”
「これは、雰囲気を楽しむゲームだよ」と言われても
正直お金を払ってまでプレイするか、と聞かれると困ってしまう
しかし、全くのムダだったかというと
ルーマニアのことを調べるきっかけになったし
Sand Sailor Studioが全くのデタラメで作ったわけでもなかった
とはいえ、あくまでゲームはゲーム
キャラクターの設定、ゲームデザイン、パズルの完成度
ゲームとして大事な部分が、ガタガタなのは大問題だ
『INSIDE』のようなゲームを期待するのは禁物
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